アニメオタクですいません。
第1章
イケメンとオタク
「莉乃、今日カラオケ行かない?」
優葉は授業が終わるとすぐに、私のもとに来てそう言った。
今日もやっと1日が終わる…
嬉しいはずなのに、心から喜べない。
それは何故かというと…
「西田さん、行くよ」
そう、部活があるからだ
声が聞こえてきた方を向くと銀髪のイケメン。
「キャアアアアア!」、女子から歓声が上がった。
「神沢くん…!」
優葉の顔は真っ赤に染まる。
「神沢くん…」
そんな優葉とは対照的に、私の顔は真っ青。
神沢くんは自分のカバンと私のカバンを持つ。
「莉乃、先客居たんだね!そういや、私も今日彼氏と会わなくちゃ~」
優葉は急いで教室から出て行ってしまった。
女子の冷たい視線が刺さる。
…明日から私はどうなるのだろう
神沢くんのファンの子からいじめられ、いじめられ、そしていじめられ…!
「あああああああ!私の人生終わったあああああ!」
「部活は今からだよ」
「部活じゃなくて私の人生!」
…あれ?
そんなことを考えているうちに、私は神沢くんに引っ張られ昇降口に来ていた。
「部室は校舎の中じゃなくて外にある旧校舎だから」
「そ、そうなんだ」
「ちなみに、旧校舎は他の部活使ってるとこないから…貸切状態なんだよね」
へぇ…
だから一年サボってることばれなかったのか!
なるほど…