鉄の救世主Ⅱ(くろがねのメシアⅡ)
部屋に残された二人。

もう気を張っている必要もない為、谷口も装備品を脱ぐ。

89式小銃の重量が3500グラム(弾倉を除く)、防弾チョッキ2型の重量が約12キロ、88式鉄帽の重量が約1キロ。

それだけの装備品を身につけたまま、豊田を庇いつつカマドウマとの戦闘をこなし、作戦行動していたのだ。

谷口のタフさが窺える。

「肘の怪我は大丈夫?谷口君」

谷口の顔を見る豊田。

山中で野営している間に豊田の手当てを受けたものの、後でしっかりと診てもらう必要はある。

「大丈夫だ、そんな事より豊田こそ…」

言いかけた谷口の口を。

「もうっ!」

豊田は手で塞いだ。

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