鉄の救世主Ⅱ(くろがねのメシアⅡ)
被災地山中で遭遇したあのカマドウマの数から考えてみても、小川の予測は正しいと言えるだろう。

日本大災厄で隕石が落着した時から二年間、カマドウマ達は長い年月を経て同族を増やし、共食いなども繰り返しながら繁殖、更なる餌を求めて陸地に上陸してきたのかもしれない。

「彼らは下手な生物兵器などよりもずっと脅威です。今のうちに速やかに叩く事が最善の策と思われます」

小川の進言。

会議に参加している隊員の中に、それを反対する者は誰一人としていなかった。

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