鉄の救世主Ⅱ(くろがねのメシアⅡ)
やがて時刻は0300時。

「小暮三等陸曹、時間です」

「よっしゃ、行くか」

小川の言葉で、装備を整えた小暮は立ち上がる。

海岸線からCRRC(戦闘強襲偵察用ラバー製ボート)に乗り、沖合いに待機している潜水艦SS-594いそしおに搭乗。

このまま離島から約5キロ地点まで接近して浮上後、自力遊泳にて単独潜入となる。

「小暮三等陸曹、ご武運を」

CRRCからいそしおに乗り移る際、小川が声をかける。

小暮は何も言わず、片手を軽く上げていそしおのハッチを閉めた。

小暮を乗せたいそしおは、深く静かに潜航していく…。

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