鉄の救世主Ⅱ(くろがねのメシアⅡ)
僅か数メートルを進むのにも臆病なほどに慎重に。

M16を構え、匍匐前進で上陸していく小暮。

砂浜を抜けた所から、木々の生い茂った密林になる。

そこでようやく小暮は低い姿勢で立ち上がり、木陰に身を隠した。

「こちら小暮、砂浜からの上陸時に敵影はなし…上陸ならばこの地点が向いているようだ」

逐一状況を報告しながら、小暮は潜入を進める。

水泳斥候用装備を取り外し、陸上での隠密行動に備える。

M16のピープサイト(照準器)越しに周囲の状況を確認しつつ、敵影がないと見るや、無音歩行で迅速に密林の中を進んでいく。

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