鉄の救世主Ⅱ(くろがねのメシアⅡ)
とにかく海岸線だ。

海に出れば逃げ切れるというものでもないが、小川達の上陸部隊がこちらに向かってきている。

合流できる可能性はある。

荒い呼吸を何とか整え、走り続ける小暮。

弾倉の5.56ミリ弾を撃ち尽くし、走りながらリロード。

前後左右に視線を走らせながら、ひたすらに駆け続ける。

と。

「!?」

その足が突然とられ、小暮は枯れ葉だらけの地面に転倒する。

彼の足首をしっかりと摑む奇怪な手。

地中に潜んでいた人型が、小暮の足を捕まえていた。

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