鉄の救世主Ⅱ(くろがねのメシアⅡ)
「救援に来てくれるそうです、それまで持ち堪えてくれって!」

隣でバスの床にしゃがみ込んでいる豊田に伝える麗華。

「わかったわ!どこまで持ち堪えられるか分からないけど!」

豊田は弾帯に下げた迷彩色の戦闘弾入れの中からM26手榴弾を取り出し、安全ピンを外して窓の外に放り投げる!

立ち上がる事なく、敵を目視せずの目測投擲。

しかし距離感は抜群だったようで、数秒後の爆発は数体の擬態型を巻き込んだ。

その爆発の隙に豊田と麗華は立ち上がり、銃を乱射する!

…離島上陸作戦から半年。

本人達の望む望まざるにかかわらず、二人は幾度となくこういった実戦を経験していた。

その結果、最早新米隊員とは呼べぬほどに場数を経験し、たった二人でも篭城戦をこなせるほどに成長していた。

先週には二人揃ってレンジャー養成課程をもパスしたばかりだ。

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