鉄の救世主Ⅱ(くろがねのメシアⅡ)
制圧とはいかないまでも、何とか擬態型の集団を押さえる程度には戦えている豊田と麗華。

しかし擬態型の数は二桁はいるだろうか。

どれも戦術自衛隊の補給部隊から強奪した銃火器で武装している。

人間の姿を装い、銃を撃つ。

何も知らない者が見れば、戦術自衛隊が民間人と銃撃戦をしているように見えるだろう。

事実PKO(国際連合平和維持活動、紛争において平和的解決の基盤を築く事により、紛争当事者に間接的に紛争解決を促す国際連合の活動)の為に東京で戦闘に参加した平和維持軍の部隊が、擬態型と民間人の区別をつけられず、逆に擬態型によって壊滅させられるという悲劇も起こっていた。

擬態型は普通の人間と違い、眼球が異常なほどに赤い。

戦術自衛隊はそれを判別方法としているが、平和維持軍の部隊にはそれがまだ浸透していない事もあり、犠牲者が出る事を恐れて首都奪還作戦への参加は及び腰だった。

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