鉄の救世主Ⅱ(くろがねのメシアⅡ)
頭部の鉄杭、身につけた拘束衣から、厳重な牢獄から脱獄してきた殺人鬼を連想させる。
目の前にいるのは、そんな化け物だった。
よく見ると、焼け爛れた胸には肩から脇腹にかけての大きな裂傷。
それを乱雑に紐か何かで縫合してある。
全く治癒していない傷痕からは、まだ赤黒い血が滲み出していた。
「コイツが…あの衛生科の隊員が言ってた奴か…!」
小暮がM16を構えたまま言う。
怪物は、そんな小暮の言葉を理解しているのかいないのか、唇が削げ、歯茎が剥き出しになった口角をつり上げて嗤うと。
「あぎぃいいぃいぃいぃっ!」
左手で摑んだままの麗華の頭を握り潰そうとする!
目の前にいるのは、そんな化け物だった。
よく見ると、焼け爛れた胸には肩から脇腹にかけての大きな裂傷。
それを乱雑に紐か何かで縫合してある。
全く治癒していない傷痕からは、まだ赤黒い血が滲み出していた。
「コイツが…あの衛生科の隊員が言ってた奴か…!」
小暮がM16を構えたまま言う。
怪物は、そんな小暮の言葉を理解しているのかいないのか、唇が削げ、歯茎が剥き出しになった口角をつり上げて嗤うと。
「あぎぃいいぃいぃいぃっ!」
左手で摑んだままの麗華の頭を握り潰そうとする!