鉄の救世主Ⅱ(くろがねのメシアⅡ)
「何て事…!」

ディアボ達と応戦していた豊田が、その姿を見て愕然とする。

『悪魔(ディアボ)』は何も、目の前にいるコイツらだけではない。

花やしきで遭遇したあの生体兵器が、今この時に、再び小川分隊の前に出現したのだ。

まさに前門の虎、後門の狼。

ディアボと生体兵器に挟撃される形となった。

「くっ…菱型隊形!」

小川が指示を出す。

谷口と小暮が両端、小川が中央、豊田と麗華が両サイドに陣取る隊形。

全周警戒の隊形の為、前後からの攻撃にも対応できるが…。

「敵の数が多すぎるよっ…!」

麗華が今にも泣きそうな顔をする。

そんな彼女にも構う事なく。

「――――――ッッ!」

生体兵器が咆哮を上げる!

地下鉄構内に響き渡る叫び声。

生体兵器はそのまま左肩のギロチンの刃を構え、突進!

< 328 / 650 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop