鉄の救世主Ⅱ(くろがねのメシアⅡ)
「そんな事より」

笑い話をしている隊員達を他所に、分隊長の小川は険しい顔だった。

「俺達が海岸で遭遇したあの生命体だ」

カマドウマに酷似した謎の生物。

ここにあるパソコンでざっとネット検索した程度だが、小川が調べた限りあのような大きなカマドウマの存在は記述されていなかった。

「新種の生物だったんでしょうか…」

呟く谷口。

「海岸にいたって事は、海洋生物の類でしょうか…深海に生息していた未知の生物とか…」

豊田がSFチックな事を言う。

何しろ宇宙から隕石が飛来してくるくらいなのだ。

深海にまだ人類の知らない生物が存在したとしても不思議ではないが。

< 34 / 650 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop