鉄の救世主Ⅱ(くろがねのメシアⅡ)
米軍の中では、『仲間は例え遺体になったとしても、誰一人として戦場に残さない』というものがある。

この隊員にも、そんな意識が芽生えていたのではないか。

「お前の気持ちはわかる」

隊員の肩を叩く谷口。

「だけど折角拾った命だ。それを大切にする事も、仲間達の弔いに繋がるとは思わないか?」

「……」

無言のままの隊員。

仲間を奪ったディアボ達に対する怒りと、生き残った事に対する『生きる義務』。

彼はその狭間で葛藤に揺れる。

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