鉄の救世主Ⅱ(くろがねのメシアⅡ)
その夜。

「酷な話じゃないですか?」

戦闘糧食で夕食をとりながら、豊田は小川に言う。

「折角生き残れたのに、まだここに残って任務を続ける意思があるなら…なんて…もう帰国させてあげた方が…」

確かに彼女の言い分は一理ある。

このまま任務を続けたとしても、あの隊員にとっては弔い合戦にしかならない。

復讐の為に銃を手に取る事になるのだ。

まだ若いあの隊員にとって、それはあまりにも残酷な事だ。

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