鉄の救世主Ⅱ(くろがねのメシアⅡ)
「民兵もディアボも同じ…避難民に越境攻撃まで仕掛けるジャンジャウィードは人間とは言えない。全滅させれば…」
「三浦」
窘めるように小川が制した。
「俺達は軍隊じゃない。戦術自衛隊は国防組織であり、人命を守るのが任務だ。他国の兵士やテロリストを制圧するのは、第一の任務じゃない」
「じゃあ避難民を殺したジャンジャウィードは野放しですか?それが戦術自衛隊の正義ですか?」
口調こそ冷静だが、三浦は我を忘れたかのように食って掛かる。
完全に己の幼少時の記憶を、このダルフール紛争に重ね合わせている。
「…予定変更だ」
小川は冷徹な表情のまま言う。
「難民キャンプ内部に潜入するのは俺と谷口と小暮三等陸曹…三浦、お前は待機だ。冷静さを欠いたお前は連れて行けない」
「三浦」
窘めるように小川が制した。
「俺達は軍隊じゃない。戦術自衛隊は国防組織であり、人命を守るのが任務だ。他国の兵士やテロリストを制圧するのは、第一の任務じゃない」
「じゃあ避難民を殺したジャンジャウィードは野放しですか?それが戦術自衛隊の正義ですか?」
口調こそ冷静だが、三浦は我を忘れたかのように食って掛かる。
完全に己の幼少時の記憶を、このダルフール紛争に重ね合わせている。
「…予定変更だ」
小川は冷徹な表情のまま言う。
「難民キャンプ内部に潜入するのは俺と谷口と小暮三等陸曹…三浦、お前は待機だ。冷静さを欠いたお前は連れて行けない」