鉄の救世主Ⅱ(くろがねのメシアⅡ)
水面に出しているのは顔だけという状態で、小川分隊は水中を移動する。

ピラニアがいるかもしれないような、お世辞にも澄んでいるとは言えない河の中。

速やかに上陸しなければ、銃火器が長い間水に浸かっているのは動作不良の原因にもなる。

弾薬も濡れてしまっては使い物にならなくなる。

事前に防水対策はしているものの、濡らさないに越した事はない。

迅速に移動をしたい所だが。

『待て』

先頭を進んでいた小暮がハンドシグナルで後続の隊員達に指示を出す。

河岸の警戒に当たっていたディアボが、河の方を見ている。

発見されたのだろうか。

息を殺し、様子を窺う小川分隊。

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