鉄の救世主Ⅱ(くろがねのメシアⅡ)
水中を移動する際の水音でも聞かれたのかもしれないが、ディアボは幸い魚の跳ねた音か何かと勘違いしたようだ。

すぐに別の方向に視線を向ける。

『前進』

再びハンドシグナルで指示を出す小暮。

いつ発見されるか分からない。

極度の緊張感の中、隊員達は水中を移動する。

泥水を掻きながら、丸太で組み上げられた橋の下を通過。

「っ……」

三浦と麗華が橋の下を潜っている時に、頭上で足音がした。

数人のディアボが橋を渡っている。

見上げれば組み上げた丸太の隙間から、ディアボの姿が見える。

自動小銃を手にしたディアボ。

もし発見されれば、頭上から蜂の巣にされてしまう。

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