鉄の救世主Ⅱ(くろがねのメシアⅡ)
「無駄だ」

小川が冷静に呟く。

「お前のPMSCsは俺達の手で壊滅状態だ。ディアボも、ハインドも、俺達の手で処理した。後はテロ対策部隊本隊がここに乗り込んでくる…お前には世界中にディアボを送り込んで紛争やテロに加担した罪を、生きて償ってもらう」

「ふざけるなよ、一兵卒風情が」

ギリッと歯噛みして、オリヴィエラは小川を睨んだ。

「このARMOUR社を築き上げるのに、俺がどれだけ投資したと思ってるんだ。莫大な借金と引き替えに、俺はARMOUR社をようやくここまでに成長させたんだ…巨万の富を得る為にも、こんな所で貴様らみたいな日本人どもに会社を潰されてたまるか」

そう言ってオリヴィエラは、壁際にあったスイッチを押す。

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