鉄の救世主Ⅱ(くろがねのメシアⅡ)
「よし…!」

RPG-7を担ぎ上げようとする小暮。

しかし。

「俺がやります…!」

小暮を制し、RPG-7を手にしたのは小川だった。

生体兵器の攻撃を脇腹にまともに食らい、重傷を負っている小川。

今も咳込む度に、吐血が止まらない。

「止せ小川、お前はもう休んでろ。お前の体じゃRPG-7の発射の衝撃に耐えられねぇ」

小暮が止めようとするが。

「お言葉ですが…」

口元の血を拭い、小川は呟く。

「これだけは、幾ら小暮三等陸曹でも譲れません…!」

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