“ヒカリへの道”




気がつくと、教室には誰もいなくなっていた。


時間を確認すると既に三時間目が始まっている


ズキズキと痛む体にムチを打って立ち上がり、出来るだけ制服の汚れを払い、


授業出ないと…


その思いで教室を出て、1年3組まで歩いていく。


その間に痛みに慣れ初めて、普通に歩けるようになっていた。



ガラガラガラ


教室の扉を開けると、クラスメイトの視線が集まる。


「遅れてすみません」


教室に来る前に取ってきた入室許可書を先生に渡し席につくと


クラスメイトも、先生も何事もなかったように授業を始めた。


旨く隠せてるのか…


親から受けた暴力に感謝した瞬間だった。










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