“ヒカリへの道”




なんでいきなり熱出たんだろ…


机にうつ伏せながら考えた。


だけど、全然思い当たらなくて怪我が熱を持ったんだろうかな


結局そこに落ち着いた。


「おーい、凜?
りーんさーん??」


うるさい…


起こされたことにイラッと来たけど、相手が光だからなにも言わなかった。


「おはよ…」


「やっとお目覚めですか?」


少し挑発するような言い方をして、ククッと喉を鳴らしながら笑う。


「お休みなさい」


挑発に乗るだけの元気もなく、眠かったからもう一度うつ伏せになる。


「ちょ、ちょっと待てよ」


それを引き留めようとする光が面白くて、わざと聞こえない振りをした。


「無視ですか?
凜?加納凜さん?




お休みなさい…」









< 34 / 76 >

この作品をシェア

pagetop