“ヒカリへの道”
「朝からしんどいなーとは思ってたけど、そんなに熱あったの?」
本当は測って知ってるけど、あえてそこは言わないでおく。
「ここにつれてきてすぐは39度以上あった」
やっぱり上がってたんだ…
心のなかで呟いたはずなのに、どうやら声に出てたみたいで
「熱あんの知ってて学校来たのか?」
いつもの幼い子みたいな笑顔ではなくて、本気で怒ってる顔をしてて…
「えーと…」
何も返せない。
それを肯定ととったらしく
怒られました・・・
ガラガラー
そんなことをしていると、先生が戻ってきたみたいで
「加納凜さんで合ってるよね?
あなたのお母さんが迎えに来てくれるそうだから帰る準備して玄関にいてくれる?」
迎えにくるんだ…
やっぱりここでも、いい母親を演じるつもりなのかな…
「わかりました。
ありがとうございます」
返事を返しながら思った。