ねえ、君にもし、もう一度会えたなら。
「このままじゃあ折角のGWもひとり…、か。みっちゃん、会えるかなぁ……?」
また、携帯を開いて。
名前を…探す。
みっちゃんこと……
佐田 美那子は。
中学からの親友で……
仲の良い友達の中で、唯一地元に残っている。
盆か正月、私が帰って来ると必ず予定を合わせて…
会っていた。
今や彼女も2児の母。
年に一度や二度ならまだしも……
頻繁に誘う訳にはいかない。
「………。メールでもしようかな。」
作成画面へと切り替えようとしたその時に……。
♪♪~♪……
聞き慣れない受信音が鳴りはじめた。
「…………?」
画面には…
『浅沼 真哉』と、表示されている。
「……ショートメール……ってか、嘘、しんちゃん?!」
何年ぶりかに目にした名前に、
胸がドキドキと鼓動を打っていた。
「…てか、しんちゃんもまだガラケーかぁ。…『らしい』な。」
躍る心を落ち着かせて……
メールを、確認する。
『久しぶり。元気?』
絵文字のない…一見淡泊にも思えるメール。
「あはは、変わってないなあ……。」
『元気だよ!どうした??』
そういう私も…顔文字ひとつ付けるだけで…精一杯。
ラインどころかデコメにさえ追いつけない…
アナログ女。
数分して、ビールを最後の一滴を飲み干した頃に……。
また、無機質な音が鳴った。
「…なになに?まさか結婚の報告とか?」