ねえ、君にもし、もう一度会えたなら。




「………。帰りたいな…。」



帰ったら…、


何があるの?



「……会いたい。」




……誰に?








郷愁の念に、人恋しさとが…あいまって。


胸がきゅううっとしめつけられた。



要するに…、ホームシック?




だけど、カッコ悪いし、恥ずかしくて悟られたくないから……


少しだけ時間を置いて…返信する。









『久しぶり。しんちゃんは帰るの?』




♪~♪♪……




『みんな帰るなら、帰る!』



「………。ぷっ…、なにソレ~…。」




『じゃあ、私もー♪』




♪~…♪♪~



『ねえ、みんなで遊ぼっか?』








「みんな」って……?

















浮かんでは消えていく…


友人達の顔。







私は部屋の窓を開けて、


ぼんやりと……空を眺める。





卯月の夜空が、懐かしい風を……運んでくる。




「…………。」








思い出さなければ…なんてことなかったのに。


思い出してしまえば…



無性に…恋しくなる。

















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