ねえ、君にもし、もう一度会えたなら。
握り締めていた携帯を開いて…
名前の羅列を、辿っていく。
『浅沼真哉』
……
『佐田美那子』
…………
…………
『芳賀恒生』
「………『早瀬映志』…。」
私の指先は、そこでピタリと…、動きを止めた。
早瀬とは、あれから1度も連絡をとってはいなかった。
『そっちはどう?』
『新しい友達は出来た?』
『元気にしてる?』
そんな、さりげないメールさえも、送れずに…
いつか連絡がくるだろうって…
どこかで期待したまま
時間だけが…
過ぎていた。
メールは、苦手。
だって、どんな顔して…送っているのか、わからないから。
自分を繕うことも、
偽ることだって……出来るから。
「声……聞きたい。」
衝動が……襲ってきた。
早瀬は……GW、どうしてる?
みんなに、会いに…来ないかな。