ねえ、君にもし、もう一度会えたなら。




ミーンミンミン……


ジーワ…

ジーワ……




あのときも…蝉の声がしていた。



遠い…夏の日の…思い出。










「………。本当に…、なっちゃったじゃん。保育士じゃなくて…幼稚園教諭だけど。」








覚えていたわけでは……なかった。


だけど、記憶の断片が……何処かに隠れて、張り付いていたのか…?





子供達の手をひき、歩く私は……


今君に、どう映って見えているのだろう。





『可愛い、エプロン姿。やっぱ似合うね。』






「………。もしかして、早瀬……、覚えてた…?」




















< 177 / 457 >

この作品をシェア

pagetop