ねえ、君にもし、もう一度会えたなら。



そういえば。


自分の話は…してなかった。





「東京で保育士してたんだよね、確か。短大も幼児教育科のあるところに行ったから…、そっち関係?」



「うん、今は…幼稚園に勤めてるよ。」



「じゃあ…保育士さんなんだ?」



「ううん、誤解を受け易いんだけど…、職種は幼稚園教諭。ってか、非常勤だから講師扱いだけどね。」




「……!ウチの長男もうすぐ3歳なんだけど…紗羽ちゃんいるなら、入れようかな。」



恒生さんが…話題に食いついてくる。




「3歳って…、みっちゃんの子供と同い年じゃん。みっちゃんとこも10月から入園するよ。」



「うっそ、そしたら子供らも同級生?!すげー……、嫁さんに相談してみよっかな。」



「…わあ…、ぜひぜひ!」






一度切れかけた関係も。



こうやって、再び巡り合わせて…


縁を結び…



繋がっていくことが…あるのだろうか。




もしそうだとしたのなら、



こんなにも…嬉しいことはない。






しばらく、子供の話で盛り上がっていると……。





「……俺も話に入れてくれ~……。」



しんちゃんが、ぼそぼそっと…呟いた。








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