ねえ、君にもし、もう一度会えたなら。




その夜……。







仕事が残っているから、と…。


ベッドから手招きする俺の誘いを断って。

彼女は…机に向かった。




折角だから、ベッドの中で…さっきの仕返しでもしようかと思ったのに。



「手伝うことある?」



「ナイ。クラスだより作るから。」



「ふーん…。じゃあ、先に寝とくわ。」


「うん、わかったー。オヤスミー。」



「……………。ねえ。」


「んー?」


「寂しくなったら起こしていーよ?」


「……。……おやすみー。」



「………オヤスミ。」







秋の夜長って言うだろ?


簡単に寝ちゃあ…つまんないじゃん。









気合いを入れる為か、彼女はアタマにお気に入りのエスニック風ターバンを施して。

頬をパンパンっと2回…うった。




どうやら…眠いらしい。


今度はキッチンに向かったかと思えば。

本人曰く、眠気防止に良い(らしい)チャイティーをカップに入れて。

再び…机に向かった。





彼女は、カタチから入るタイプらしい。



一向に進まない仕事。その、光景に…


思わず、笑いそうになる。



でも…、我慢我慢。



もう少ししたら…一緒に笑うから。







彼女はようやく意を決したのか、ノートパソコンを取り出して。


ソレを…机の上に置く。





そろそろさ、眠気さましておこーか?














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