ねえ、君にもし、もう一度会えたなら。
さて。
そんな夜も……更けて。
すっかり静まった部屋。
その、端に置かれたベッドに横たわる…夫婦一組。(…と、一匹。)
夫婦円満の秘訣は、やっぱり…笑いと。
それから…
変わらぬ―…愛。
って。
そう思わない?
スースーと寝息を立てる、無防備な…彼女。
こーんな、惚けた顔して寝てんのに、巧妙なイタズラを企てる、最高の…嫁。
「…………。夜は…、長い。」
寝返りした彼女の、全開になったデコに。
そっと…キスすると。
「うーん……。」
うなされるような声と共に、足を布団の上へと出して…
寝返りをうった。
「……。……さーわ。」
「…………。」
「紗羽ちゃーん?」
「………………。」
「……イタズラ、させてもらいます。」
二人の間を阻む、ブルーさんを…ちょっと移動させてから。
手探りで…ブラのホックを外してみる。
「……。起きないし。」
彼女のTシャツを、たくしあげて…。
それから。
ゆっくりと…手を忍ばせると。
『クシャっ…』
「………ハ?」
ナニかが……
おかしい。
俺は、背を向けている彼女を無理くりこっちを向かせてみると…
その、口の端っこが。
僅かに…上がってるじゃあないか!
「……おま…、タヌキか。」
「…………。」
「おいコラ、無視か。」
「…………………。」
取り敢えず、試しに…彼女の腹を確認すると。
「………!!…しゅーぞー包囲網…?」
先程の松岡修〇さんが、真っ直ぐに…俺を見て。
『ガット張ってます!進入禁止!』
と……、言ってるではないか!
「……腹に……んなモン貼るな、あほー。」
まあ、そんな包囲網は。
アッサリ…、ブルーさんの背中に移動させて。
もとい、
秋の夜長を……
二人きり。
満喫したのだった。
FIN