ねえ、君にもし、もう一度会えたなら。
「……なるほどね……。」
そういえば、グラウンドで……早瀬くんは言っていた。
『俺もイチ、保護者だしね。』
確かに。
保護者に……なるよね。
「……なるほどねー。」
今度は、勇生くんと未來にちょっかい出していた恒生さんが、意味深げに……呟いた。
「予言…、的中したでしょ?」
………予言?
なに、それ?
「その節は、どうも。」
早瀬くんも早瀬くんで、ニヤっと…笑う。
それから、私に向かって、「しーッ…。」と人差し指を…立てた。
しんちゃんだけが、相変わらず…状況を掴めてないみたいだけど、
二人のことだから……
きっとまだ、誰にも言わず…
次に会った時にでも、驚かせようと…するんでしょう?
だから…、ね。
もう少し、君たちの猿芝居を…
観察させて、もらうよ?
こうやって…支えあって、二人が笑っているのを、
見ているのが…好きだから。
FIN