ねえ、君にもし、もう一度会えたなら。




けれども君は、こちらのそんな思惑など…関係無しに。



笑って…



こっちを見ている。


それから、彼女もまた…


こっちをただじっと…見つめているから。



どう反応したら良いのかが…分からない。








「……?なーにー?」





思いきって、投げ掛けた言葉に。





君は…


声も出さずに。



口パクで…

何かを言ったんだ。










確か、

『あほ』とか…そういった類いだったと思うけど。



最後に言った言葉だけは……





わからなかった。


読み取ることが…できなかった。




君は私に。





何を伝えようと…したんだろう。








今さら、知り得ることなんて…


できるのだろうか…?










゜∴。°。∵。゜。∴。





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