ナンパ男との恋〜総集編〜
「待っててくれたんですか?」

「・・いや。
トイレ行ってたから」

「・・そうなんですか」

「うん」


でも、たしか
院長と一番最初に
店を出て行った気がするんだけど・・・


お礼を言っても
いいんだろうか・。


「ありがとうございます」

「何が?」

「いえ・・・・」

待ってたわけじゃないと言ってたわけだし
これ以上 言うべき言葉も分からないわけで・・・

ただ、無言のまま
去川さんの後を歩いて行く。


「ここ。」

「あ、はい」

中に入ると
去川さんは
院長の隣へ座り

「あー!春ちゃん
遅いじゃんー
あれ?去川くん?」

さおりさんの隣へ座り、

「ちょうど
ここに向かおうとした時
さっきの店の出口で会って・・」

「うそー?
院長と来て 一度
あそこに座ってたのに?」

「え?ここに
着いてたんですか?」

「うん?
一度 座って
また どっか立ったから
トイレでも行ったのかと思ってたんだけど
さっきの店まで
トイレに戻ったわけー?」


やっぱり
偶然じゃなかったんだろうか・・。

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