ナンパ男との恋〜総集編〜
「輝樹に 電話した?」

私と去川さんの事を
何も知らない正樹くんが
あどけない表情のまま
後部座席の私の方へ振り向いた。

「あ、うん。電話したよ」

「了解は得れた?」

「うん」

「そっかそっか、
じゃあ 安心だね」

「うん・・・・」

去川さんもいるっていうのは
安心とは言いがたいけれど・・


「そういえば、とおるくんの彼氏も同じ所で 今夜 飲み会してんだってさー」

「そ、そうなの?」

「あーうん。
嫌な予感はしてたんだけどね」

「またまた~
本当は うれしいくせに~」

「・・・まぁ、
少しはね」


去川さんの彼氏かぁ・・
今夜 見れる可能性があるんだ。

それなら 心配する必要ないし

何か 少し楽しみになってきたかも。

とは言っても・・・

やっぱり 危機感をもって
去川さんと関わらないように
気を引き締めなくちゃ・・・

これ以上・・・

もう、精神的に
乗り越えられないのは
自分で重々分かってるから。

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