ナンパ男との恋〜総集編〜

「お嬢、ちょっと」

後から肩を叩かれ
振り向くと
去川さんの彼氏という人物が
私に　付いて来いという雰囲気を出している。

座敷の　少し隅の方へ移動したのはいいけれど


「去川さんは・・？」

「帰った」

「そうですか・・・」

いつの間に帰ったんだろ・・

そもそも、
彼氏と一緒に帰るかとばかり思ってたんだけど・・・


「お嬢さ・・・・」

「はい・・？」

「彼氏と別れる気あんの？」

「・・はっ？」

「だーからー、
二股は　やっぱ
ダメだって」

少し呆れたように
説教ムードが漂ってきているのは
伝わってくるのだけど・・・

「は？意味が　さっぱり分からないのですが？」


「とおる傷つけないで？」

「え？
去川さんが何？」

「隠さないでもいいって」

「いやいや、隠してないし」

「だから、彼氏と別れる気あるんでしょ？って聞いてんの！」

「わ、別れませんよ。
そんなわけないじゃないですか」

「マジ言ってんの？」

目つきが変わった。

「はい、別れません」

「ふぅん、あんた最低だわ。
そういうつもりなら
俺にも考えあるし。
つーか、とおる渡さねぇから？」

そう言うと
帰って行ってしまった・・・。