ナンパ男との恋〜総集編〜
化粧を落として、歯磨きをして
部屋に戻ると
不思議そうな顔の輝樹。

「な、何?どうかしたの?」

「なぁ・・・春菜ってさー
俺、この前から
不思議だったんだけど・・」

何かおかしな事でもしたのかと
変な緊張が走った。

「いつも 歯ブラシとか
洗顔とか持ち歩いてるのか?」

「あ、うん。美香の家とかに泊まったりするし・・・」

「ふぅ~ん?やっぱ
女子高生は分かんねぇや・・
そんだけ夜遊びが盛んって事か」

輝樹には言われたくないし・・

布団に入ると
やっぱり、というか
想像通り、というか・・・

手出してくる気配なし・・・

キスはしてくれるけど
それ以上はしてこない・・

この前が最初で最後のチャンスだったんだろうかと思うと
自分が恨めしくて仕方がない。

「春菜、ほんとに
さっき何もなかったのか?」

女の子と一緒に部屋に戻った事が
どうしても気になるみたいだ。

「何もないよ」

「何も?何か言われただろ?」

変な所で 勘が鋭いし・・・
勘が鋭いんじゃなくて
自分で思い当たる事があるからなのかもしれないけど・・・

「輝樹の元カノだった。
とかくらいだよ」

「他には?」

「今は たまにエッチするくらいの関係って事くらい?」

「他には・・?」

「もうないけど・・・」

「ふぅん、まっ気にすんなよ?」

普通の男なら
言い訳くらいするんじゃ・・

と思うけど

輝樹は 普通と違うんだった・・・




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