ナンパ男との恋〜総集編〜

「春菜？
何で　春菜がここにいるんだ？」

「あ、その
ちょうど道で会ったんで
連れて来たんです」

「ふぅん？
おとなしく
良い子で待ってたか？」

そんな優しく
子供扱いされると
怒る所なのに
思わず　頷いてしまうしかできない自分の余裕のなさに　ため息がでてしまいそうになる。

「えーっと・・・・
美香ちゃんだっけ？」

「あ、はい」

「わりぃけど・・・・
俺と場所交代してくれる？」

そう言うと
輝樹が　後部座席に移動してきた。

「どうした？
やけに　おとなしくねぇか？」

私の前髪を上げながら
覗き込むように目が合った。

「別に、普通だよ・・・」

久しぶりに会った上に
こんな　思わず　ドキドキが止まらないくらいの姿を見せられたら
どう接すればいいのかすら分からなくなる。

「あー、やっぱ
あんくらいじゃダメだったか」

私の髪をかきあげながら
首元を優しく撫でた。

「な、なに？」

「マーキング」

そう言いながら
首元に指をさされ
ようやく言ってる意味が分かった。