ナンパ男との恋〜総集編〜
また歩き始めた所で 急に
輝樹の足が止まった。

「どうしたの・・?」

「そういえば・・・・」

まったく会話になってないし・・・
っていうか、私の言葉届いてない気する・・・

そんな事を気にもせず
輝樹は携帯を取り出すと
電話をかけ始めた。

「中神か?あぁ。
お前の家 たしか
ショップ経営だったよな?
わりぃけど さっきの所まで戻ってきてくれるか?
あぁ、じゃあな。」

また さっきの場所へ戻ると
中神くんという人が 既に座っていた。

「わざわざ悪かったな。
お前んとこで買うから
安くしろよ?」

「全然いいっスよ。
先輩なら 大安売りしますよ」

何を売ってる所なのかも分からず、黙ってついていくと
一軒の少し敷居の高そうな店の中へ入った。

洋服もあれば、バッグもあり
高級そうなアクセサリーまである。

完全に 私は場違いのような気がする・・・

「おっ、これでいいや。」

ショーケースの中に入った
男物のシルバーネックレスを選ぶと
迷う様子もなく購入した。

値段を覗き込むと
58000円・・・!?

普通 そんな簡単に買わない気が・・

「2万くらいでいいっスよ?」

「いや、5万くらいにしてくれればいいや」

「ほんと2万でいいですって!
俺が経営者なんで 大丈夫ですから。」

「へぇ、もうお前の時代なのか。
じゃあ、なおさら5万でいいぞ」

「2万で十分 利益でるんで大丈夫ですって!」

・・・何 このやりとり・・・



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