ナンパ男との恋〜総集編〜
「言ったって
春菜がショック受けるだけだろうが。
絶対言うなよ?」

「分かってるって。
けど、一応教えてあげないと
もし 輝樹のいない所で
酒飲んだら どーすんの?」

「・・・・ありえるか?
いや、ありえるな・・・
春菜なら ありえる・・」

「でしょ?なら
ちゃんと何があったのか
教えとかないと
後々 やばいんじゃない?」

何かよく分からないけど
やっぱ、双子というせいか
輝樹の言葉に対して
説得力のある返答ができている気がする。

私は いつも
丸め込まれて
流されてしまうけれど・・・

「けど、春菜の事だから
単純細胞のまま突っ走って
別れるだの どーのこーの言い出すと思わねぇか?」

「それは 何とも言えないけど
春菜ちゃんが知りたがってるんなら教えてあげた方がいいんじゃない?
教えてあげたら たぶん
もう、お酒なんて飲まないと思うし・・・」

「たぶん、言っても
あいつは流されやすい性格だから
いつかは飲むだろ。
ま・・・とりあえず
春菜見かけたら部屋に戻るように言っといて」

・・・・・・・・

「春菜ちゃん?
もう出てきていいよ」

目の前の扉が開き
視界が明るくなった。




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