ナンパ男との恋〜総集編〜
たぶん・・・
っていうか、確実に
話しかけないで、近づかないでオーラが出てるはずなんだけど・・・・

現実問題・・・
私の隣には
軽そうな・・・
いや、明らかに軽い口調の男性が
いつの間にか隣に座り
ベラベラと私に馴れ馴れしく触り
しゃべり続けてるのは 気のせいであってほしいと願う・・・

「どうしたのー?
うつむいてばっかで
飲み過ぎたとか?」

こうして疑問系で話しかけられるのが一番困る・・・・

私は 完全無視できない性格なのだ・・・

でも、ここで顔を上げると
負け・・・というか、
負けも何も
勝負なんてしてないんだけど・・・

とりあえず、
うつむいたままの状態で
首を横に振る・・・

「失恋でもしたとか?」

もう・・・・
本当 この男
いい加減に離れてほしいと
心から願ってるくらいなんだけど・・・

「ヒロキ、お前
女の子に絡むなよー
怖がってんだろうが」

聞きなれた声が
すぐ近くで聞こえる。

聞こえるはずだ・・・
この男に話しかけてるんだから・・・

「人聞き悪い事言わないで下さいよ。
俺 絡んでませんよー
久保先輩こそ
片っ端から女の子に手つけないで下さいよ。
おかげで 全然
女が寄ってこないじゃないですか」

よりにもよって
何で
離れた所にいたはずの輝樹が
ここにいるのよ・・・

そもそも、何で
この男に 今
この場所で話しかけるのよ・・・


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