ナンパ男との恋〜総集編〜
「何て聞いたの?」

「春菜がすねてるから
機嫌直るまで暇とかで 毎日のように健二とつるんでるみたいだけど・・」

すねてるって・・・・


私にとっては
毎日毎日 同じ事ばっか考えて
頭おかしいんじゃないかと
思うくらい
輝樹の事が頭から離れないのに

実際の本人、
輝樹にとっては
その程度の出来事なんだ・・

「春菜?」

「え?あ、うん。どうしたの?」

「どうしたのって・・・
暇なら遊ぼうって言ってたんだけど・・・
大丈夫?」

気持ちのすれ違いのようなものが見えた気がして 意識が遠くなるような感覚になってしまった。

「あ、うん。ごめんごめん
ぼーっとしちゃってた。あはは・・」

そういう現実に直面しても、
どうしても
もう、あんな男いらない。
なんて・・・簡単には
割り切れる事ができない。

「遊べそう?」

「あー・・・でも・・・」

「でも?久保の事気にしてんの?」

「う、ん・・・」

それもあるけど
こういう状況になる前に
男と2人で会わないように
再三注意されたわけだし・・・

「俺と2人じゃ気が乗らないっていう事なら 心配しなくても大丈夫だよ。
美穂覚えてる?」

たしか・・・・

「洋服くれた人だよね?」

「そうそう、その美穂の家行くしさ。
あいつも春菜ちゃんに会いたがってたし、一緒に行かない?
どうせ家で暇なんでしょ?
じゃ、今から迎え来るから」

「えっ、あ、ちょ・・・」

ツーッ、ツーッ・・・・・

やっぱり、輝樹の友達は 輝樹に かなり似ている性格の人ばかりのような気がする。







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