ナンパ男との恋〜総集編〜
それから20分後・・・

亮くんの派手なアメ車が
家の前に停まった。

「あれって久保くんじゃないわよね?」

お母さんが外を見ながら 私に不審な目を向けている。

「春菜・・・
そういえば、最近
久保くんの姿見ないけど
別れたの・・・?」

「そんなんじゃないし・・
いってきます。」

別れてない。
って はっきり言えない自分が存在する。

当たり前だ・・・

そんな自信なんて
あるはずがない・・・

輝樹にとって
今の この状況は
どう写っているんだろう。

ただ、私がすねてるだけ?

私は・・・・・

どうしたい?

自分の思いが 全然伝わらなくて、適当にごまかされて・・・それが悔しくて・・・

飛び出したのはいいけど
輝樹は 私の事なんて
ほったらかしで・・・

私は・・・・

輝樹にとって
必要な立場じゃないのかもしれない。

「ほら、また
そんな難しい顔してる」

「え?」

亮くんの
心配そうな声で
ようやく我に返った。

「前から言ってんじゃん?
あいつとは別れたほうが
絶対いいって!
ダチの俺が言うんだからさ」

「だけど・・・・」

・・・・・・・・・

長い沈黙が流れていく。

「また、後で この事は話そうか。
美穂の家ついたし・・・」




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