ナンパ男との恋〜総集編〜

そのまま　夏休みに入り
輝樹に会わないまま
一週間が過ぎた頃・・・・

「この家の
買い手が見つかったぞ」

お父さんが
興奮気味に　家へ帰ってきた。

予想以上の値で
この家が売却される事になり
お父さんは　上機嫌だ。

そして、もちろん

「あ、春菜。
住む所　輝樹くんと
きちんと話し合って決めなさいよ？」

お母さんも・・・


輝樹と話し合うって言っても
あれから　電話で数分しゃべったけど
一緒に住む話なんて
触れもしないし・・・

っていうか
会ってないし・・・

本当に
一緒に住むんだろうかとすら疑ってしまう。

もしかしたら
輝樹は　私が　お父さん達と行かないですむように　話を合わせようとしただけなのかも・・・


「あの、お母さん
私　一人暮らしじゃダメなの？」

「何バカな事言ってるの？
一人暮らしじゃ
お父さんが心配するでしょう？」

それは・・・
そうだけど・・・・

「輝樹くんとケンカでもしたの？」

「ケンカなんてしてないけど・・」

「じゃあ、何で
そんな変な事聞くの？」

そんな問い詰められたら
もう、いい。としか言えない。