ナンパ男との恋〜総集編〜
私なんか存在してないように
店員さんは
輝樹の方しか向いていない。

一応、お茶は
きちんと出されたから
見えてはいるんだろうけど・・・

「春菜、アパート?
マンション?貸家?
どれがいい?」

どれがって・・・
そんなの
分かるはずもない。

「どれでも・・・」

「じゃあ、アパートでいいか?」

「うん」

「お姉さん、2部屋くらいある
この辺のアパートない?」

「えーっと・・・・
少々お待ち下さいね」

と パソコンの前で
ファイルと共に
ガチャガチャとする事数分・・・

「ここなら 駐車場もありますし
2LDKですし、
ご希望の住所内にありますよ」

プリントアウトされた紙を見ると
この風景 見覚えがある気がする。

「ここって
輝樹の家の近くじゃない?」

「あぁ、家と近いほうが
春菜もいいだろ?」

いいだろって・・・・

たしかに
自分の実家というものが
他の県になるわけだし
輝樹の実家が近くにあった方が安心は安心だけど・・・

< 703 / 1,390 >

この作品をシェア

pagetop