ナンパ男との恋〜総集編〜
携帯を片手に、
あかりさんは どこかへ
電話をかけはじめた。

「あっ、あかりだけど。
お疲れ~
あはは、ごめんごめん。
ちょっと急用でさ、
うん、あんたさ
たしか久保輝樹と知り合いだったよね?
そうそう、あの久保輝樹。
今も連絡とってる?
じゃあさ、ちょっとお願いがあるんだけど
電話してみてくんない?
そう、電話。
で、今 どこにいるか聞いてみてよ。
理由?そんなの
たまには遊ぼうと思って電話してみたとか言えばいいじゃん。
出ても、出なくても
私に すぐ連絡して?
はい、よろしくね。じゃね~」


あかりさんって・・・・


「交友関係広いですね・・・」

「そりゃ、だてに
キャバ嬢してないって!
っていうか、
たいてい、知り合いって
繋がるもんなんだよ?
知り合い同士が繋がらなくても
知り合いの知り合いとかね?
輝樹の知り合いも
結構 私の周りいるしね。
あっ、今電話した奴は
輝樹と同級の人なんだけど
私の元彼の弟でさ」

話してる途中で
あかりさんの携帯が鳴り

「はいはい、うん。
で?誰と?
へぇ・・・
うん、分かった分かった。
ありがとね。
はい~、じゃね~」


「よしっ、春菜
行くよ」

「へ?ど、どこに!?」

「輝樹のいるとこ」

詳細を教えてもらえないまま
あかりさんの後に続き
タクシーに乗り込んだ。



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