ナンパ男との恋〜総集編〜
「じゃあ・・・
もしかすると
2人きりなのかもしれないって事・・?」

「その可能性が高いんだけど
さとるに お前も来いって言ってたみたいだから
もしかすると
春菜の考えてるように
何でもないのかもしれないし。
よく分かんないのよね。
あ・・・あそこだ」

あかりさんの言う方向を見ると
たしかに 

スナック あい

という看板が立っている。

でも、明かりは消えていて
もう閉まってるような感じだ。

扉に耳を当てながら
あかりさんは 
輝樹に電話をかけると

扉の中の方から
携帯の着信が
かすかに聞こえる。

「やっぱ
とらないか・・・」

そう言うと
扉に手をかけ
そっと扉を引いた。


・・・・開いた。


チャリンチャリン・・・


そっと開けた意味が
まったくないくらい
扉に取り付けられた
鈴が 鳴り響くけど・・・

覚悟を決めたように
あかりさんは
私の手を引っ張り
中へと ズンズン入っていく。

中は薄暗く
カウンターに
少し 明かりが見えるような雰囲気の中
輝樹と女性が寄り添うように引っ付いて座る後姿が目の前へと飛び込んできた。

私達の気配に気づき
2人同時に振り向くと

「お前ら何してんの?」

普通に そう聞く輝樹・・・








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