ナンパ男との恋〜総集編〜
美香の顔を直視できないまま、
地面を見ながら
話し続けること20分・・・

「もう、やめたら?」

呆れたような声・・・。

「別れるってこと?」

「別れるも何も、
春菜の彼氏は
もう別れたつもりかもよ?
私が言いたいのは
変な未練なんて捨てて
さっさと彼氏を待つのをやめて
出て行けって事」


「でも、まだ
3日帰ってこないだけだし・・」

「まだ3日って
連絡もとれないまま
3日帰って来なかった事あんの?」


「っそれは・・・」


「ないでしょ?
じゃあ、答えでてんじゃん」

「・・・・・・」

「春菜、いい?
私達、まだ十代だよ?
今しんどい事だって
何年か後には
思い出になるわけよ。
でもさ、思い出になるにはさ
現実見て、先に進まないとダメじゃん?
言ったら悪いけどさ、
同棲してんのに、連絡もなしに帰ってこないとかってありえないわけだし
そんな男を待つ必要もないと
私は思ってしまうわけなんだけど・・」

美香の言う事は
すごく、すごく分かる。

でも・・・・、

「もう少しだけ
待ってみる・・・」

「はぁ・・。ったく
変なとこで意地っ張りなんだから。
出て行って行くとこないんなら
うちにきてもいいんだからね。
春菜の親のとこ 遠いんでしょ?」

「うん・・・ありがと・・」

ありがとう・・・。

美香。

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