ナンパ男との恋〜総集編〜
そのまま、起き上がる気にもなれず
時間だけが過ぎていき

11時が過ぎた頃・・・

ピンポーンっ


 き、きたっ !?


慌てて 飛び起きるように
玄関の方へ向かい
勢いに任せてドアを開くと

「ほら、行くぞ。
荷物は?」

「あ、はい・・・」

部屋に急いでバッグを取りに行き
手渡すと

「こんだけ?」

「あとのは ダンボールに入ってて・・・」

「完全に 引っ越してたって事だな。
まぁ、いいや。
とりあえず、帰るぞ」



さっさと家を後にする輝樹を追いかけるように
大急ぎで 
電気を消し、鍵を閉め
車に乗り込んだ。

乗り込んだのはいいけれど・・・

目の前のドリンクホルダーの中のシュシュが
真っ先に目に付いてしまって
何とも言えない気持ちになる。

しかも、

足元には
見たこともない
可愛らしいハンドタオルが
置いてあるんだか、
落ちてるんだか分からないけど
目に付くし。

さりげなく
踏みつけてやろうか・・・

って・・・


こんな事考えてしまう自分に
嫌気がさしてくる。




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