ナンパ男との恋〜総集編〜
走り去っていく輝樹の車を見ながら


私だけを見てほしかったんだ・・・
私の事だけを考えてほしかった、余所見なんてせずに・・・


自分が 何を輝樹に望んでたのか
ようやく 分かった気がする。


話したい時に 輝樹は いつもいなくて、
会いたい時も 輝樹は 帰ってこなくて・・・

寂しくても 寂しいって言えない。

そんな自分も情けなくて・・・
逃げる事で 自分をごまかして
けど、
逃げてるだけじゃ
やっぱり状況なんて変わらなくて・・・。


また・・・繰り返してく。


あぁ・・・・
ますます 帰りづらくなってしまった。

何で 自分を追い詰めてしまうんだろう。

追い詰めて いいことなんてないのに。



「こんばんわー、
ドタキャンでもされた?」

この人は・・・
さっき 声掛けてきた人だ。


「さっきの・・・」


「帰るの?」


「うん」


「どうかした?」


「ん?何が?」


「いや、泣きそうな顔してたから。
彼氏とケンカとか・・」


「ううん、何もないよ」


・・・・・・・・・・・

輝樹にも こんなふうに
気づいてほしかった・・・。




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