ナンパ男との恋〜総集編〜

「上がっていい?」

「あ・・うん」

「ほら、春菜も」

「けど・・」

「いいから」

絶対 サキさんに歓迎されてないのに・・・

「んで?その移動させてほしいソファーってこれ?」

「うん」

部屋にあったソファーを軽々言われた場所に移動すると

「これで もういいだろ?」

「あ、うん。ありがと・・」


「春菜、分かった?
サキは これを移動させてほしいって用件。」

そう一言 私に言うと
サキさんの方を向き


「サキ、俺さ
この前言ったじゃん?
俺には俺の春菜との生活があるって。
サキはさ、俺にとって
妹みたいに可愛い存在である事は確かだけど
春菜が嫌って事だけはしたくない。
俺よ、こんなんだけど
春菜とは真剣に 結婚してもいいってくらい本気なんだ。
まぁ・・・俺の周りの奴は まったく信じてくれねぇけど・・・
・・・だから、
悪いけど・・・
もう これからは
他のやつ呼んでくれねぇか?
すっげぇ困った時には
もちろん 力になるからさ・・・」


「輝樹、結婚考えてるの・・?」

「・・まぁ、いずれは・・な」

「そっか・・・そうっか・・
うん、分かった。
何かゴメンね。
甘えてばっかで。
彼氏いなかったからさー
ついついね。
うんうん、分かったよ。」

明るく言うけれど
目から涙が溢れ
それを隠すように

「はいはい、もう用が済んだから
帰っていいよー」

私達を押し出すように
外に出すと
すぐに扉を閉めた。

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