ナンパ男との恋〜総集編〜
帰りの車内が
静まり返ってるのは


きっと・・・
輝樹も サキさんの気持ちに気づいてるから・・・

そして、

泣いてた事に
気づいてたから・・・。


「春菜、そうやって
嫌な事は嫌、
思ってる事は
ちゃんと 言ってくれよ?
じゃねぇと・・・
俺 分かんねぇからさ・・」


「うん・・・・」


そうだよね・・・・
いつも、いつも
輝樹が気づいてくれるまで待って
よっぽどの事がないと
自分から言う事なんて・・・


「ちゃんと、春菜だけだからな」

輝樹のその言葉に
思わず顔を上に上げると

「ばっ!わざわざ見んな」


「ご、ごめっ・・・」

とっさに下に目を向けた。

・・・・・・


「・・・春菜も
俺だけにしとけ・・な?」


「そんなの・・・・」

最初から輝樹だけなんだから・・


「そのまま輝樹に返したくなる言葉じゃん・・」

「おまっ!?俺が
いつ 余所見した!?」


「数え切れないくらい?ふふ」


「ったく。よく言うよー」


「ふふふ うそだってば、私は
輝樹だけしか見えてないから
絶対 大丈夫」

絶対、大丈夫。


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