大丈夫。~私とあなたをつないでくれた一通の手紙~
「ハルっ!桐生くんと話したのー!?」
「う、うん…」
この子は、小林結衣ちゃん。
すごい元気がよくって明るい頼れるお姉さんって感じ。
いつも頼ってばっかでなんか申し訳ないけど。
「なにいってるのよ、ハル!すごいよ!あの桐生くんと!
話しただけで奇跡言って言うか…」
えっ!そんな有名な人だったの!?
私はそんなひとと…。
「すごい謎がいっぱいな人だけど、ファンクラブもあるのよ」
「ファンクラブ!?」
嘘…っ、そんなにすごい人だったんだ…。
「しかもモテるしね…」
そりゃ、あれだけカッコ良かったらモテるよね。
なのに、なんで私なんかに。
「はぁ~、そんな人に勉強教えてもらえるなんてあんたはラッキーガールね」
「そんな!ラッキーガールなんて!た、ただの偶然であって…」
「いいなぁ…私も行きたいな~」
結衣ちゃんもファンなのかな。
なんか少し申し訳ない気持になってしまう。
「また話し聞かせてよ!」
「うんっ。まー、たいした話も出来ないけどね」
結衣ちゃんに小さく笑うと、結衣ちゃんも優しく笑ってくれた。
今からでもすごい緊張してきたっ…。